血液内科 診療・外来案内
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血液内科にお越しの患者さんへ
当科の特色
エビデンスに基づいた最新の医療を提供し、
個々の患者さんに最適な治療を実施します
当科は、急性白血病や悪性リンパ腫、多発性骨髄腫などの血液悪性疾患や貧血、血小板減少、血液凝固異常などの
疾患を対象とした診療を行っております。
現在、無菌治療室9床を有し、血縁者間のみならず骨髄バンクを介した非血縁者間の骨髄・末梢血幹細胞移植や臍帯血移植も
積極的に行っています。
また、近年先進的な治療として注目されている免疫細胞療法であるキメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)療法も行っています。
当科は日本血液学会研修認定施設および非血縁者間造血幹細胞移植認定施設(認定カテゴリー 1)として認定されています。

主な対象疾患
再生不良性貧血や溶血性貧血などの各種貧血
血液悪性疾患(白血病、リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群など)
出血性疾患(血小板減少症、凝固線溶異常症)など
診療体制
ご不安なことや受診に関する具体的なご相談がある場合は、以下のページもご参考ください。
大分大学医学部附属病院の各種ご案内ページへリンクしています。
専門外来のご案内
HTLV-1(ヒトT細胞白血病ウイルス1型)キャリア外来
当院は、「日本HTLV-1学会登録医療機関」に認定されており、HTLV-1キャリアの方を対象とした専門外来を開設しています。HTLV-1感染は長期にわたる経過観察が必要であり、成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)やHTLV-1関連脊髄症(HAM)などの発症リスクに対する継続的なモニタリングが重要です。当外来では、定期的な血液検査や神経学的評価、画像検査を通じて、疾患の早期発見および生活指導を行い、患者さんの不安に寄り添った診療を行っています。
移植後長期フォローアップ外来(LTFU外来)
造血幹細胞移植を受けた患者さんのために、移植後の長期的な健康管理を目的とした「LTFU(Long-Term Follow-Up)外来」を設置しています。GVHD(移植片対宿主病)や感染症、内分泌異常、生活習慣病、二次がんなど、移植後に生じうるさまざまな合併症の早期発見・管理を行い、社会復帰や生活の質(QOL)の向上を支援します。
定期的な外来受診(移植後6か月、1年、2年、3年…)により、血液検査、呼吸機能検査、心機能評価などの各種検査や移植後ワクチン接種を行っています。
患者さんの病状や生活背景に応じて、柔軟かつ包括的な支援体制を整えています。
臨床試験・治験について
臨床試験や治験は安全性は大丈夫なの?
臨床試験や治験は、ヒトを対象とした試験なので、患者さんの人権や安全性を守るために大変厳しい規則があります。「医薬品の臨床試験の実施に関する基準:GCP」といわれる法律です。治験を実施する製薬会社や病院は、このGCPを厳重に守り、治験を適正に実施することが義務づけられています。
また、病院内に設置された「臨床研究審査委員会」で、患者さんの立場に立って倫理的・科学的に問題がないかどうかが検討され、この委員会によって承認された後にはじめて実施できるシステムになっています。
安全性には十分配慮しておりますが、新しい治療の場合には予想されないような副作用の出ることもあります。試験の内容については主治医などから詳しい説明を聞いて十分納得した上で参加していただく必要があります。

臨床試験や治験はだれでも参加できるの?
それぞれの試験ごとに臨床試験や治験は、安全性を確保し、効果を科学的に解析するために、患者さんの疾患・身体状態により参加できる条件が異なります。したがって、だれでも参加できるわけではありません。

CAR-T療法について
「自分の細胞でがんをたたく」新しい治療法です
CAR-T(カーティー)療法とは、ご自身の免疫細胞を使って、がん細胞を攻撃する新しい治療法です。
まず、患者さんの体からT細胞(免疫細胞の一種)を取り出し、遺伝子を導入し、標的とするがん細胞を攻撃するよう改変します。加工されたT細胞を「CAR-T細胞」と呼び、これを患者さんの体に戻すことで、自分の細胞ががんを攻撃してくれるようになるのです。
この治療法は、従来の抗がん剤が効果を示さなかった患者にも有効である可能性がありますが、特有の副作用があるため、専門的な知識を持つメンバーによるチーム治療が必要です。
CAR-T療法は、専門のチームが計画・管理しながら進めていきます。治療を受ける前には、効果や副作用、安全性などをしっかり説明し、納得いただいたうえで治療に進みます。
なお、CAR-T療法には実施のための厳密な適応基準が定められており、当院では主治医からの紹介を通じてのみ患者さんを受け入れております。治療の適応や紹介の手続きについては、まずは現在の主治医にご相談ください。
CAR-T療法 受診の流れ
相談・診察
医師と一緒にCAR-T療法の適応を相談します。
検査・評価
治療が可能か、詳しい検査を行います。
T細胞の採取
ご自身の血液からT細胞を取り出します。
CAR-T細胞の製造
T細胞に“がんと戦う力”を加える加工を行います。
CAR-T細胞の投与
体調を整えた上で、CAR-T細胞を体に戻します。
入院・経過観察
治療後は副作用や反応を確認するために入院します。
セカンドオピニオン外来
現在の治療法について、
他の専門医の意見も聞いてみたいとお考えの方へ
大分大学医学部附属病院では「セカンドオピニオン外来」を設け、主治医以外の視点から治療のアドバイスを行っています。
完全予約制となり、通常外来とは受付方法が異なります。
下記ページから受診方法をご確認のうえ、お申し込みください。

受診に必要なもの
受診にあたって必要な持ち物や手続きについては、以下のページをご確認ください。
初めて受診される方、再診の方それぞれに必要なものをご案内しています。